「追放されるたびにスキルを手に入れた俺が、100の異世界で2周目無双」の漫画2巻感想です。
1巻では100の異世界を旅してきた主人公エドが最初の異世界に戻ったところ、勇者パーティは魔王軍に敗れ唯一、エルフのティアだけが生き残っていることが分かりました。しかし、ティアも寿命を対価にした魔法の使用で寿命がもう残されていないことが発覚したのでした。
漫画1巻の感想はこちら。

この先、2巻のネタバレが含まれていますのでご注意ください。
漫画2巻の感想(ネタバレあり)
漫画2巻の冒頭はエドがティアのお着替えを覗いてしまったところから始まります。
カラーでティアの裸体が!おパンツが!控えめなお胸が!うひょーーーーーーーーーーーーー!
おっと、少々取り乱してしまいました。
エドが最初の異世界で勇者パーティに追放されたときの回想のようです。ティアはエドを部屋に呼び出し”わざと”エドに着替え中に覗かせて、「着替えを覗かれた」ことを理由に追放した模様。
でもそれは、当時まだエドの実力が低く魔王軍との戦いについてこれないと考えた勇者たちがエドを守るための行動でした。
「いいのかティア。足手まといを追い出すにしては随分手の込んだやり方だったが?」
「いいのよこれで。このくらいしなきゃエドはきっとついてくる。でも・・・私じゃこれ以上エドを守れない」
「きっと嫌われちゃっただろうけどそれでも私はエドに・・・生きて平和な世界を見て欲しいから」
エドから嫌われようと守ろうとするティアたちは本当にいい仲間ですね(;_;)
それにしてもティアの感情のこもっていない見下した目線も素敵・・・!
さて、1巻最後の場面にもどりエドが強いことをしたティア。
「私を魔境の向こうに連れて行ったりとか・・・できたり・・・する?」
ティアが震えながらいいます。この場面、おそらくティアはエドを追放した際に嫌われていると思い込んでいて後ろめたさを感じているのでしょう。
しかしエドは言います。
「何だよそんなことか。任せろそれが世界の果てだって余裕で連れて行ってやるよ」
この主人公かっこいいな!
そして目的地である魔王軍と戦った最期の場所、勇者アレクシスがティアに転移結晶を使った場所へとたどり着きます。そこで2人は座って寄り添いながら話をします。
「エドは未来(あした)に何を願うの?」
エドは家に帰りたいことやティアを家に招いたり友人を紹介したいことなど話をします。
エドの話を聞きながらティアは静かに息を引き取るのでしたーーー。
・・・・まだ、わずかな話数しかまだ読んでないよ?それなのにこのシーン、めちゃくちゃ感情移入しちゃって涙がでてきちゃった。ティアが可愛すぎるののが悪い。
「これも神様の計算のうちか?この百年間俺はずっと踊らされていた。ならこの結末も用意されてたものなんだろ?」
そしてエドは最後の追放スキル<たった一度の請求権(アンリミテッド)>を発動します。
「賭けは俺の勝ちだ。出し抜いてやったぜ」
<たった一度の請求権(アンリミテッド)>を発動し、引き換えに手に入れたのは本来ありえない101番目の力。
<二周目の祝福(ワンモアゲーム)>
未来の俺が得た全ての記憶と能力を白い世界に来たばかりの俺に全部纏めて引き継がせる!
なんと!<たった一度の請求権(アンリミテッド)>は一度だけなんでも願いを叶えるスキルだったのか!
このスキルを使用してエドは異世界に召喚されたばかりの過去の自分に、未来の記憶と能力を引き継がせて強くてニューゲームしたのでした!
ちなみに漫画にスキルの解説があり、どうやらこの<たった一度の請求権(アンリミテッド)>は万能のスキルでもない様子。定番の「願いを増やしてくれ」などの願いをした場合、どのように叶えるかは神の気分次第という特大の罠が一緒になっていたらしい。「願える数は増やしたが、増やした願いを叶えるとは言っていない」などと告げられることになるんだって!
どの異世界ものの神様もそうなんだけど、この世界の神様もぜったい性格悪いよね!
場面は勇者パーティ加入の志願者選定へ。
ここで今まで顔が伏せられていた勇者アレクシスの姿が明らかに!
なんか透かした野郎だなっ!
「やあ勇者様。最高の荷物持ち・・・かつ最強の剣士に興味はありませんか?」
1周目のときのエドは街で偶然出会ったアレクシスに縋り付いて仲間にしてくれと情けなく懇願し、何とか荷物もちになっていた笑。
しかし、2周目のエドは100の異世界を旅してきて得たスキルと記憶があり1週目とは違います。アレクシスに強さを認めさせて仲間になる手段を取ります。
「へぇ?君は大荷物を抱えたまま戦えると?大口を叩くのは・・・」
「勿論。そうですね例えばこいつを持ったままでも勇者様に勝てる・・・なんて言ったらどう思われますか?」
そして突然始まる試合!
エドとアレクシスは剣戟を交わします。
この剣戟のシーン、いい!
躍動感と迫力があり二人の実力の高さが伝わってきます!
エドを空へ打ち上げアレクシスは勇者の剣撃を放ちます。
<月光剣(ムーンスクレイパー)>
月光剣!月光剣だ!筆者はこう見えてもねーーーフロム信者なんすよ。そりゃあ月光剣と聞いたら反応せざるを得なくてね。ソウルシリーズやエルデンリングでは最後まで月光の大剣、暗月の大剣をつかっていましたとも。もしかして原作者の日之浦拓先生もフロム信者だったりするのだろうか?
おっと、話がそれてしまった。
飛んでくる斬撃をエドは100年かけて鍛え上げた自身の剣で、斬撃の軌道に刀身の流れをあわせて・・・逸らす!
ここでスキルを使わず、あくまでエド自身の実力で対処しているのがいいですよね。今どきの転生モノの主人公はチートスキル使ってす~ぐ楽しますからね。ちっとは努力しろ!
そして湧き上がる歓声。そこにアレクシスの仲間のゴンゾとーーー
「もーっ二人とも何やってるの!」
初めて聞くはずなのに胸が張り裂けそうなほど懐かしい・・・
「ねぇ貴方・・・大丈夫?」
ティアー!ティアだぁああああああああああああ!きゃわいいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!
思わず涙を流すエド。
分かる。分かるよエド。こんな銀河一完璧で究極な美少女的なエルフから名前を呼ばれたら感極まって泣いちゃうよね。(えっ!違う?)
このまま実力が認められてスムーズに勇者パーティに加入できるのかと思いきや、何やらアレクシスはエドを仲間に加えることに後ろ向きな様子。
そしてエドに金を渡し言います。
「追加試験だ」
「最高の荷物持ちだというのならその能力を証明してみせろ」
「その金で何を買いどう運ぶのかお手並み拝見といこうじゃないか」
買い物に出かけるエド。になぜか着いてくるティア。
「何でティアが一緒に?」
「うーん気になったから?」
「それに・・・何となくエドはいい人な気がしたから」
確かにティアは社交的で人見知りしない性格だけど、一周目はここまでじゃなかった。なのに何故?
ティアも記憶が残って・・・?
この世界は過去の世界でティアに記憶が残っていないはず。だけど1周目の記憶がティアにも残っていたりするのでしょうか?ちょっとロマンチックを感じますね。
エドとティアが買い物に出かけている間、アレクシスはエドとの試合で壊してしまった町の備品や建物を修理していました。
アレクシスが修理した机や建物の屋根がやたらと羽の生えた女神像のようなもので装飾あふれるものになってしまっています笑。さす勇!
最初はただのいけ好かない印象の勇者でしたが、少しづつ親しみが出てきました。しかもこの勇者、天然っぽくない?
買い物から戻ったエドとティア。なんやかんやエドは勇者パーティに加わることをアレクシスから認められ、鉱山と鍛冶の町「アトルムテイン」へ行くことを提案します。
町についた勇者一行。宿でアレクシスはエドの計画をききます。
アトルムテインの銀山にはロックワームが生息しており、銀を食っているロックワームを仕留めたいというエド。
そこでエドの目的にアレクシスは気づきます。
「ミスリルか」
しかし、ティアとゴンゾはロックワームとミスリルがどう関係しているのか理解できません。アレクシスがいいます。
「ミスリルがどういうものか君は知らないのか?」
「もちろん知ってるわよ。魔力の伝達率が高くて内包できる量も多い希少金属でしょ?」
「キラキラしてて綺麗なのよ」
得意げにいうティアにエドは説明します。
「~つまりミスリルってのはロックワームの未消化のウンコってことだな」
ショックを受けるティア笑。
そりゃあキラキラしてて綺麗だと思っていた希少金属がまさかウンコだったなんて。現実に例えるなら1杯5000円とかする高級コーヒーを飲んだ後にコーヒー豆がネコのうんこだったと知った時と同じくらいの衝撃です笑。
鉱山にロックワームを討伐しにいく勇者一行。
ロックワームを呼び出し戦闘が始まります。
ここで魔法を繰り出すティアのシーンがあるのですが、見開きでめちゃくちゃカッコイイ。
普段は小動物のように可愛いティアですが、戦闘では歴戦の魔法使いでギャップが素敵!
ロックワームを倒し、ミスリル塊を手に入れました。
ミスリルは城が帰るほどの高級品。超一流の鍛冶師が必要となりますが・・・
なんとエドは鍛冶もできると言い出します!
さすが100の異世界を渡り歩いてきたエド。なんでもありだな!
そして武具を作るため手に入れたミスリルを打つエド。
その様子を何やら遠くから観察する怪しい男。
どうやら魔王側の偵察を担っている敵で名前はサイエン。体を人やトカゲなどに変身させる能力をもっているようで確かに偵察向けの能力です。
六日後、ついに武具が完成しました。
新装備を仲間に渡すエド。その様子を見ていたサイエンでしたが・・・・
エドがサイエンを感知します!
慌てたサイエンはコウモリの姿になり逃げ出しますが、ティアの氷魔法が体に突き刺さります!
(まさか俺の方が監視されてたっていうのか・・・!?)
サイエンは本当の姿を現します。巨大な蜘蛛のような異形の怪物です。よく見ると蜘蛛の腹部に当たる部分に巨大な顔らしきものも見えます。気持ち悪いです。
新しい武具のお披露目のため、アレクシスは戦闘に参加せずエド、ティア、ゴンゾの三人で戦いに望みます。
一撃で腕を吹き飛ばすゴンゾ、地中にロックワームに姿を変えて逃げたサイエンを捉える巨大な意思を形成するティア、そして一瞬にして12?の斬撃を繰り出すエド。その斬撃は一見すると後が残らないほど恐ろしく鋭い切れ味でした。
あっという間にサイエンを倒してしまった三人。ミスリルの新武具はめちゃくちゃな性能をしているみたいです。
その状況にアレクシスは問います。
「君は何者だ?何を隠している?」
ここで2巻は完結。
そうだよね。勇者であるアレクシスに迫る剣の腕に未知の魔道具、出所のわからない情報を持っているうえにミスリルさえ加工できる鍛冶の腕を持っていたらこいつ何者だ!?ってなるよね。
オリンピックで金メダルを取れるほどの運動能力があって、スマホぐらいの大きさの量子コンピュータを持っていて、公開されていない未上場の企業が上場するタイミングを知っていて、超一流の伝統工芸職人を超える技術を持った人間がいると想像してみるとそれはもはや恐怖です。気持ち悪いです。そいつは人間ではありません。
まとめ
2巻もめちゃくちゃ面白かった。そして何よりティアが可愛い!2巻のティアは小動物的な可愛らしさがありましたね。正直なことをいうと可愛らしいティアを見る。それだけを目的にしてもいいぐらい。
そうはいっても、アレクシスやゴンゾも嫌味がなくとてもいいキャラしてます。アレクシスは天然だし、ゴンゾは常識を持った筋肉キャラです。
今後、どんな展開になっていくのか楽しみですね!